2月17日 年次有給休暇の平均取得率は66.9%で過去最高

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

年次有給休暇(以下、「年休」という)の取りやすさは、従業員の関心事のひとつで、採用にも影響が出てくるものです。この年休の取得率ですが、先日、厚生労働省から公表された「令和7年就労条件総合調査 結果の概況」によると、年休の平均取得率は66.9%で過去最高となりました。以下では、その詳細や計画的付与制度の状況を見てみましょう。

 

[1]年休の取得状況
 年休の取得状況について、2024年の1年間に企業が付与した年休の日数(繰越日数は除く)は、労働者1人平均18.1日(前年調査16.9日)となりました。そのうち労働者が取得した日数は12.1日(同11.0日)であり、取得率は66.9%となり、1984年以降、過去最高となりました。この取得率は、産業別に集計されており、主な産業をみると以下のようになっています。

  • 建設業 60.7%
  • 製造業 72.8%
  • 電気・ガス・熱供給・水道業 75.2%
  • 卸売業、小売業 59.9%
  • 宿泊業、飲食サービス業 50.7%
  • 医療、福祉 68.4%

[2]計画的付与制度
 計画的付与制度とは、労使協定を締結することで、1年に5日を超える年休について計画的に取得日を指定することができる制度です。具体的な方法は、企業全体等で一斉に付与する方法、班・グループ別に交替制で付与する方法、計画表を作成し従業員ごとに付与する方法があります。
 この計画的付与制度を利用している企業の割合は40.8%(同40.1%)となっています。計画的付与日数を階級別に見てみると、「5~6日」が71.6%ともっとも多く、年休の1年に5日の取得義務を確実に実施するために活用されていると考えられます。

 

[3]特別休暇
 多くの企業では、年休や子の看護等休暇等の法定休暇以外の休暇として、特別休暇を設けていることがあります。今回の調査では、特別休暇制度がある企業割合は60.3%(同59.9%)で、設けている休暇とその割合は以下の通りです(複数回答)。

  • 夏季休暇 41.5%
  • 病気休暇 28.4%
  • リフレッシュ休暇 15.4%
  • ボランティア休暇 7.3%
  • 教育訓練休暇 5.4%
  • 上記以外の1週間以上の長期休暇 16.7%

 年休の年5日の取得義務については、管理監督者も対象です。取得すべき1年の終了間際になって、5日の取得ができていないというケースが見られることから、早めに取得されているかのチェックを行い、確実に取得できているようにしましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「令和7年就労条件総合調査 結果の概況

 

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2月10日 民間企業の障害者実雇用率は前年と同じ2.41%

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

2026年7月より、民間企業の障害者に係る法定雇用率が2.5%から2.7%に引上げられ、今後は従業員数37.5人以上規模の企業において障害者を1人以上雇用することが義務となります。そこで今回は、先月、厚生労働省から公表された「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」(以下、「集計結果」という)の中から、最新の障害者の雇用状況について確認しましょう。

 

[1]障害者雇用数と種別
  障害者の雇用義務のある40.0人以上規模の民間企業で雇用されている障害者の数は704,610.0人で、前年より27,148.5人増加し、22年連続で過去最高を更新しました。障害種別にみると、以下のようにいずれの種別でも増加していますが、精神障害者の雇用数が大幅に伸びており、知的障害者の雇用数を上回りました。

  • 身体障害者 373,914.5人(対前年比1.3%増)
  • 知的障害者 162,153.5人(同2.8%増)
  • 精神障害者 168,542.0人(同11.8%増)

[2]実雇用率
 実雇用率を企業規模別にみると、40.0人~100人未満については1.94%(前年は1.96%)、100人~300人未満が2.18%(同2.19%)、300人~500人未満が2.27%(同2.29%)、500人~1,000人未満が2.41%(同2.48%)、1,000人以上が2.69%(同2.64%)となっており、1,000人未満の企業において前年より実雇用率が低下しています。

 

[3]障害者雇用率達成の指導状況
 実雇用率が低い企業に対しては、障害者雇用率の達成に向けたハローワークによる指導が、以下の流れで行われます。

 

障害者雇用状況報告(毎年6月1日の状況)

障害者雇入れ計画作成命令(2年計画)

障害者雇入れ計画の適正実施勧告

特別指導

企業名の公表

 この指導について、2024年度の実績は以下のとおりです。

  • 障害者雇入れ計画作成命令の発出 446社
  • 障害者雇入れ計画の適正実施勧告 62社
  • 特別指導の実施 37社

 また、障害者雇入れ計画を実施中の企業は、338社となっています。

 障害者雇用人数が不足している企業や今後不足することが予想される企業においては、法定雇用率の達成に向け、継続的に採用と定着の取り組みを進める必要があります。

 

■参考リンク
厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果
厚生労働省「障害者を雇い入れた場合などの助成

 

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2月3日 65歳以上定年企業は全体の34.9%

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少子化により若年労働者の採用が困難になる中、人材確保の観点から、定年の引上げなどを行う動きが見られます。先月、厚生労働省から公表された2025年の「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果(以下、「集計結果」という)では、定年制の状況と70歳までの就業確保措置(努力義務)に対応した企業の状況等を確認することができます。以下ではこの内容をとり上げます。

 

[1]定年制の状況
 企業における定年制の状況については、65歳以上定年企業(定年制の廃止企業を含む)は全体の34.9%(前年32.6%)となりました。これを年齢区分でみると以下のようになっています。前年からの変化としては、定年「60歳」の割合が減少し、「65歳」の割合が増加しています。

年齢区分 割合
 60歳 62.2%(前年64.4%)
 61~64歳 2.9%(変動なし)
 65歳 27.2%(前年25.2%)
66~69歳 1.2%(前年1.1%)
70歳以上 2.5%(前年2.4%)
定年制の廃止 3.9%(変動なし)

 また、65歳定年の割合を企業規模別にみてみると、中小企業では全体の27.7%(前年25.7%)、大企業では全体の21.5%(前年18.9%)となっています。
※この集計では従業員21人以上300人以下の規模を「中小企業」、301人以上規模を「大企業」としています。

 

[2]70歳までの就業確保措置の実施状況

 70歳までの就業確保措置として、以下の1~5のいずれかの措置を講ずることが企業の努力義務とされています。65歳までの雇用確保措置と異なり、雇用だけでなく、業務委託契約など直接雇用をしない形で、70歳まで就業できる機会を与えることも措置に含まれています。

  1. 70歳までの定年引上げ
  2. 定年制の廃止
  3. 70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入
     ※特殊関係事業主に加えて、他の事業主によるものを含む
  4. 70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
  5. 70歳まで継続的に以下の社会貢献事業に従事できる制度の導入
    1. 事業主が自ら実施する社会貢献事業
    2. 事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業

 今回の集計結果では、報告した全企業の中で就業確保措置が実施済みである企業が全体の34.8%(前年31.9%)となり、この割合は年々増えています。企業規模別では、中小企業では35.2%、大企業では29.5%となっています。また、就業確保措置の内訳を全体でみると、70歳までの定年引上げが2.5%、定年制の廃止が3.9%、継続雇用制度の導入が28.3%、創業支援等措置の導入が0.1%となっています。
 高齢者の活用について、検討がまだの企業は、今後、どのように対応していくのか、具体的な検討を進めていくことが求められています。

 

■参考リンク
厚生労働省「令和7年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します

 

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1月27日 育児休業中に転職等をした場合の育児休業給付の取扱い

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子どもの誕生をきっかけに、仕事と育児の両立がしやすい企業へ転職する従業員がいたり、また、会社が育児休業中に出向を命じたり、転籍を求めたりすることもあります。そこで今回は、育児休業中に従業員を雇用する会社が変更となる場合の、出生時育児休業給付金や育児休業給付金(以下、まとめて「育児休業給付」という)の取扱いを確認します。

 

[1]育児休業給付の支給
 育児休業を取得し、一定の要件を満たしたときには、手続きをすることで雇用保険から従業員に育児休業給付が支給されます。
 支給対象となるのは、原則、子どもが1歳になるまでの育児休業であり、取得する育児休業にあわせる形で出生時育児休業給付金か、育児休業給付金、またはその両方が支給されます。さらに、子どもが1歳時点や1歳6ヶ月時点で保育所に入所できないといった一定の延長事由があるときには、最長2歳になるまで育児休業給付金が支給されます。

 

[2]育児休業中の出向・転籍
 育児休業中であっても、転職することはでき、転職後の会社でも要件を満たせば育児休業を取得することができます。ただし、育児休業給付が支給される回数は、転職前後の育児休業それぞれで数えることになっており、実質的に転職前後で引き続き育児休業を取得しているような場合であっても、転職前後の会社では異なる育児休業として扱われます。そのため、例えば、すでに転職前の会社で育児休業給付金を2回に分けて受給していたような場合には、転職後の会社では3回目の育児休業給付金の受給となり、原則として、育児休業給付金は支給されません。

 

[3]育児休業中の転職
 会社の指示により育児休業中に出向したり、転籍に同意したりすることで、育児休業中に従業員の雇用される会社が変わることがあります。2025年3月31日以前までは、実質的に出向(転籍)前後で引き続き育児休業を取得しているような場合であっても、転職と同様に、育児休業給付についても異なる会社で育児休業を取得したものとして取り扱われてきました。
 これについて、2025年4月1日以降は、出向(転籍)後の継続する育児休業は分割取得回数に含まれないことになりました。また、出向(転籍)前の支給単位期間が引き継がれることとなります。そのため、すでに出向(転籍)前の会社で育児休業給付金の給付を2回に分けて受給していたとしても、引き続き2回目の育児休業として育児休業給付金が支給されます。
 また、育児休業を延長している途中で出向や転籍する場合であっても育児休業給付金は引き続き申請ができます。

 出向や転籍時の申請については、手続きの流れや必要書類が異なります。手続きが発生する際には、最寄りのハローワークで確認する等、丁寧に対応を進めましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「育児休業等給付について

 

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1月20日 厚生労働省が提供する事業主・労働者向けのお役立ち動画

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厚生労働省では、企業向けに法令改正の内容や、事業主や労働者が知っておくべき労務管理や社会保険制度の内容を解説したリーフレットを作成し、公開しています。

近年はリーフレットのみでなく解説動画の公開も多く見かけるようになりました。以下では、3つの動画を紹介します。

 

[1]育児休業等給付に関する動画
 2025年4月1日に雇用保険の育児休業等給付の中に、出生後休業支援給付金と育児時短就業給付金が新設されました。これらの給付金の受給を検討するときには、支給要件や受給するための手続きが複雑になっており、事業主も労働者も制度を理解して、申請することが重要になります。
 そのような背景もあり、厚生労働省は、「給付金の紹介動画」と「給付金の制度利用ガイド(デジタルパンフレット)」を公開し、特に労働者側の理解が進むように支援しています。

[2]ハラスメントに関する動画
 ハラスメントに関しては、厚生労働省が「あかるい職場応援団」というサイトを開設し、様々なコンテンツを公開しています。この「あかるい職場応援団」では、ハラスメント対策研修の動画があり、例えば事業主向けの職場におけるハラスメント対策、相談窓口担当者向けの職場におけるハラスメント対策、カスタマーハラスメント対策、就活ハラスメント対策が公開されています。
 さらには、今後施行されることが決まっているカスタマーハラスメント対策の義務化についても、業種は絞られるものの、「スーパーマーケット業界におけるカスタマーハラスメント対策について」という動画が公開されています。

 

[3]メンタルヘルスに関する動画
 働く人のメンタルヘルスに関しても、厚生労働省が「こころの耳」というサイトを開設しています。サイトの中には、職場のメンタルヘルスに関する様々なテーマを短時間で学ぶことができる動画が公開されています。内容は、セルフケア、家族によるケア、同僚によるケア、職場のメンタルヘルス対策、ストレスチェックに分かれています。

 従業員にリーフレットを配布するだけでは、実際に目を通さなかったり、内容を十分に理解していなかったりすることも多くあるかもしれません。そのため、今回とり上げた動画等も活用したいものです。なお、動画は以下の参考リンクより確認できます。

 

■参考リンク
厚生労働省「育児休業等給付について
あかるい職場応援団「ハラスメント対策研修動画
こころの耳「こころの耳 5分研修シリーズ

 

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1月13日 改めて確認したい休憩時間の基礎知識

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労働基準法では、労働時間が6時間を超える場合に少なくとも45分、8時間を超える場合に少なくとも60分の休憩時間を与えなければならないと規定しています。そのため、労働基準監督署が事業所の調査を行うときには、この法定の休憩時間を与えているかの確認が行われ、与えていないときは是正勧告が行われることがあります。そこで、改めて休憩時間について確認します。

 

[1]休憩時間の与え方
 休憩時間は労働時間の途中に与えなければならないとされていますが、その休憩時間数について、一括して与えなければならないといった定めはありません。そのため、例えば60分の休憩を45分と15分に分けたり、午前に10分、お昼に40分、午後に10分といったように3回与えたとしても差し支えありません。一方で、休憩時間は食事の時間や疲労の回復を目的としているため、過度に細かく分断された休憩ではその目的を達成することができません。タイミングや時間数の設定について検討する必要があるでしょう。また確実に休憩時間を確保できるようにすることも重要です。

 なお、所定労働時間が6時間で、時間外労働が発生しないときには、法定の休憩時間を与える必要はありません。ただし、6時間を継続して勤務することで、疲労が蓄積し、空腹になり、生産性が低下することが容易に想像できます。法定では休憩時間が不要となっていますが、例えば15分程度の休憩時間を与えることで軽食を摂ることなどにより、疲労の回復につながると考えられます。

 

[2]休憩時間の確保
 所定労働時間が8時間の場合、昼の休憩時間を45分としておき、所定労働時間を超えるタイミングで15分の休憩を与えてから時間外労働をさせることがあります。実態では、従業員がこの15分の休憩を取れていないという状況がしばしば見受けられます。休憩時刻の開始および終了時に、チャイムを鳴らす等により確実に休憩を取ることができるようにするか、休憩を取ることが難しいようであれば始業・終業時刻の見直しを行い、昼の休憩時間を45分から60分に変更するという対応を考える必要があります。

 労働時間の管理では時間外労働に注目が集まりますが、休憩時間についてのトラブルも少なくありません。また休憩時間が取れず、その時間に労働していたとすれば、その賃金不払いという問題にもつながってきます。この機会に休憩時間が確保されているか点検し、問題があればその改善に向けて検討しましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「休憩時間は法律で決まっていますか。

 

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1月6日 通勤手当の非課税限度額引上げと支給額を決定する際の留意点

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2025年11月20日に施行された改正所得税法施行令により、通勤手当の非課税限度額が引上げられました。以下では、この改正の内容と一般的な通勤手当の設定の仕方について確認します。

[1]非課税限度額の引上げ
 今回の通勤手当の非課税限度額引上げの対象となる従業員は、マイカーや自転車で通勤をしており、通勤距離が片道10km以上ある人です。この従業員に対し支給する通勤手当について、下表のように非課税限度額が引上げられました。なお、引上げは、2025年4月1日に遡って適用されることになっています。

 

[2]通勤手当の支給基準
 通勤手当の支給について法令での定めはなく、支給の有無や支給する場合の算出方法や支給額について、会社が自由に決めることができます。
 支給にあたっては、その支給目的から、通勤に必要となる実費相当額を支給することが一般的です。そのため、電車やバスなどの交通機関を利用する従業員には、通勤定期券代や1日当たりの運賃額を基に支給し、マイカーで通勤する従業員には、通勤距離とマイカーの一般的な燃費、市場のガソリン代を勘案して決めるとしています。
 この際、通勤手当の支給上限額を検討することがポイントとなります。従業員が通勤する範囲等を想定し、上限額を設定することもあります。特に、電車やバスなどの交通機関を利用する場合の非課税限度額は1ヶ月あたり15万円とされており、この額を上限額とした場合、従業員が会社から遠方の地に引っ越したことに伴い、想定を超える通勤手当の支給が必要になる事例も発生します。そのため、会社として負担する通勤手当の上限額を設定することが重要です。

 従業員がマイカーを用いて通勤するときの通勤手当は、「所得税法に定める非課税限度額の範囲内で支給する」という規定が多くみられます。このような規定の場合、非課税限度額の改正に伴い、従業員に支給する通勤手当も自動的に引上げられます。今後、「片道の通勤距離」の区分が増えることも想定されるため、この機会に現状の規定内容を見直してもよいでしょう。

 

■参考リンク
国税庁「通勤手当の非課税限度額の改正について

 

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■年始のご挨拶■

あけましておめでとうございます。
福岡助成金支援センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

新しい年が始まりました。

2026年は・・・

4月から高年齢労働者の安全配慮の強化治療と仕事の両立支援の推進、個人事業者等を含めた安全衛生対策の拡充、子ども・子育て支援金制度の本格スタート、障害者法定雇用率の引上げ、があります。

10月から教育訓練休暇給付金の活用開始(2026年10月施行済み制度の本格運用)があり、

2026年度は「安全衛生」「両立支援」「ダイバーシティ」「人材育成」といったテーマでの総合的な対応が求められる一年と言えます。

今年も法改正を含め、お役に立てる情報をお届けして参りますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

12月16日 改めて確認しておきたい介護離職防止のための情報提供の実施

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

改正育児・介護休業法が、今年4月と10月に施行されました。いくつかある改正点のうち、4月に施行された介護離職防止のための取組みの中に、「介護に直面する前の早い段階(40歳等)での情報提供」があります。今回はその内容と実施のポイントについてとり上げます。

 

[1]情報提供として実施すべきこと
 この「介護に直面する前の早い段階(40歳等)での情報提供」とは、従業員が介護に直面する前の早い段階で、介護休業や介護両立支援制度等の理解と関心を深めるために行うもので、会社は介護休業制度等に関する事項について情報提供を行う必要があります。

 情報提供を行う事項は、以下の3点です。また、情報提供を行う際、従業員が介護保険制度の内容を同時に知ることが効果的であることから、介護保険制度についても併せて周知することが望ましいとされています。

  1. 介護休業に関する制度、介護両立支援制度等(制度の内容)
  2. 介護休業・介護両立支援制度等の申出先
  3. 介護休業給付金に関すること

[2]情報提供を行う時期
 情報提供を行う時期は、従業員が40歳に達する日(誕生日前日)の属する年度の1年間、または、従業員が40歳に達した日の翌日(誕生日)から1年間となっています。
 改正点が2025年4月1日に施行されたことから、例えば生年月日が1985年4月2日の従業員の場合、2025年4月1日から2026年3月31日までの間に情報提供を行う必要があります。情報提供の方法については、面談、書面交付、FAX、電子メール等があり、これらのいずれかの方法で行う必要があります。

[3]厚労省が提供している支援ツール
 厚生労働省のホームページでは、仕事と介護の両立支援に向けた実務的な支援ツールが提供されています。今回の情報提供の際に用いることができる記載例も提供されており、会社の制度に合うようにカスタマイズすることが可能です。これから従業員への書面等を準備する場合は、厚生労働省が提供しているものを参考にするとよいでしょう。

 過去に従業員が介護休業等を取得した事例がなく、今回、初めて仕事と介護の両立支援制度について詳しく知るという担当者もいらっしゃるかと思います。お困りごと等ございましたら、当事務所までご相談ください。

■参考リンク
厚生労働省「育児・介護休業法について

 

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12月9日 2026年4月以降の健康保険の被扶養者の年収確認方法

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です

健康保険では、一定の要件を満たした家族についても「被扶養者」として保険給付が行われます。今回、被扶養者として認定を受ける家族(認定対象者)の年間収入を確認する際の考え方が、2026年4月1日より変更されることになりました。以下ではこの変更内容をとり上げます。

 

[1]被扶養者の年間収入要件
 認定対象者の要件は、いくつかありますが、そのうちのひとつに、認定対象者の年間収入が、原則として130万円未満(※)であることがあります。この年間収入は、認定対象者の過去の収入、現時点の収入または将来の収入の見込みなどから、今後1年間の収入の見込みにより判定することになっています。

[2]給与収入額の考え方
 認定対象者に労働契約に基づく給与収入がある場合、現在はその労働契約に基づき、所定内賃金のみでなく、時間外労働に対して支給される賃金等の見込みを含めた年間収入の見込額を算出することにより、年間収入を判定することになっています。
 これについて、2026年4月1日以降は、労働契約段階で見込まれる収入を用いて被扶養者の認定が行われることになります。具体的には、労働条件通知書等の労働契約の内容が確認できる書類に規定される時給・労働時間・日数等を用いて算出した年間収入の見込額が130万円未満(※)であるかにより判定されます。

[3]確認方法
 給与収入のみの認定対象者については、認定を受ける際に、労働条件通知書等の労働契約の内容が分かる書類を届出書に添付するとともに、認定対象者の収入が「給与収入のみである」旨の申立てを行うことになります。
 添付された労働条件通知書等の賃金については、基本給のみでなく各種手当および賞与も含めて、年間収入が130万円未満(※)であるかの確認を行い、労働契約に明確な規定がなく、労働契約段階では見込み難い時間外労働に対する賃金等は、被扶養者の認定における年間収入には含みません。

 

[4]給与収入以外の収入の取扱い
 給与収入以外にも年金収入や事業収入等の他の収入がある認定対象者もいますが、この場合には、勤務先から発行された収入証明書や課税(非課税)証明書等により年間収入を判定することとなり、これまでの取扱いから変更はありません。

 2026年4月1日以降に被扶養者の認定を受ける場合には、認定対象者の収入の区分を確認した上で、給与収入のみの場合には、従業員を通じ、認定対象者の労働条件通知書等の提出を求めることになります。4月は進学や就職により、家族の異動が増える時期です。早めに手続きの流れを整理しておきましょう。

(※)認定対象者が60歳以上または一定の障害者の場合は180万円未満、19歳以上23歳未満(配偶者を除く)の場合は150万円未満

 

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