6月30日 今夏も重要となる熱中症予防対策

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

 

これから本格的な夏を迎え、職場においても熱中症予防対策が求められます。先日、厚生労働省より、2025年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」が公表されたことから、今回はこの内容と、職場における熱中症防止のためのガイドライン(以下、「ガイドライン」という)について取り上げます。

 

[1]2025年の熱中症による死傷災害の発生状況
 2025年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」によると、2025年における職場での熱中症による死傷者(死亡・休業4日以上)は1,803人で、前年より546人増え、統計開始以来最多となりました。過去10年間の推移は下図のようになります。その一方で、熱中症による死亡者数は19人で、前年より12人減少しています。
※図はクリックで拡大されます。

 

[2]職場における熱中症防止のためのガイドライン
 今年3月に新たに定められたガイドラインでは、熱中症予防対策のポイントとして以下の4点が挙げられています。

  1. 体制整備、必要な設備の整備を行うこと
  2. 熱中症リスクを適切に把握すること
  3. リスクに応じた対策を検討すること
  4. 教育研修を行うこと

 この中で、1については、体調不良時の報告体制、重篤化防止措置の手順を整備し、周知することが該当しますが、これは、2025年6月に施行された改正労働安全衛生規則において、企業に義務化されていることもあり、確実に実施する必要があります。

 厚生労働省では、特設サイトの中で熱中症予防対策に役立つ資料を公開しており、例えばそのひとつとして、「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」があります。このような資料も活用しながら、熱中症の予防に取り組みましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「令和7年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します
厚生労働省「職場における熱中症防止のためのガイドライン
厚生労働省「学ぼう!備えよう!職場の仲間を守ろう!職場における熱中症予防情報

 

 

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6月23日 10月1日から追加が必要な労働条件の明示項目

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

従業員を雇入れた際に労働条件の明示を行う義務がありますが、従業員のうち、パートタイマーや契約社員を雇入れた際の労働条件の明示項目が10月1日より追加されます。以下では、その内容と合わせて確認しておきたい漏れがちな明示項目を確認します。

 

[1]改正の背景
 パートタイマーや契約社員など(以下、「パート等」という)、正社員よりも1週間の所定労働時間が短い労働者や期間の定めがある労働者にはパートタイム・有期雇用労働法(以下、「パート・有期法」という)が適用されています。このパート・有期法の第14条第2項で、会社はパート等から求めがあったとき、正社員との間の待遇の相違の内容と待遇を決定するに当たって考慮した事項を説明しなければならないと定められています。
 今回、パート等にこの「説明を求めることができること」をより知らせるという目的から、労働条件の明示項目として追加されることとなりました。

[2]10月1日から追加となる項目
 改正の背景を踏まえ、パート等を雇入れた際、労働条件通知書等の項目として、新たに「待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨」の明示を追加する必要があります。
 厚生労働省が提供するモデル労働条件通知書では、次のような記載例が示されています。

 

次の窓口に対して通常の労働者との間の待遇の相違(内容・理由)等について説明を求めることができる。
部署名
担当者氏名      (連絡先     )

 記載例の「通常の労働者」については、自社における呼称(「正社員」等)に置き換えて記載することも可能とされています。

 

[3]漏れがちな記載項目
 現行においても、パート等を雇入れた際の労働条件の明示項目については、通常の従業員を雇入れた際の労働条件の明示事項に、以下の4つの項目を追加する必要があります。

  1. 昇給の有無
  2. 退職手当の有無
  3. 賞与の有無
  4. パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口

 この中で、特に4のパートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口の記載が漏れているケースが多く見られます。これは、パート等の雇用管理の改善や苦情等に関する相談に応じる窓口です。

 正社員が定年退職後、例えば「嘱託社員」というような名称で有期契約として雇用されているケースがありますが、この嘱託社員もパート・有期法の適用の対象者です。そのため、嘱託社員に労働条件を明示する際には、上記の漏れがちな項目として挙げた4つの項目と10月1日から追加となる項目についても記載が必要です。ひな形をチェックして、不備があれば修正しておきましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります(令和8年10月1日施行)

 

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6月16日 10月1日から適用となる改正同一労働同一賃金ガイドラインのポイント

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

同一労働同一賃金ガイドライン(以下、「ガイドライン」という)が改正され、10月1日から適用となります。そのため、この改正ガイドラインの適用に向けて、自社の取扱いで問題があるような場合は10月1日までに対応が求められます。以下では、今回の改正の経緯、改正内容のポイントを確認します。

 

[1]ガイドラインが改正された経緯
 同一労働同一賃金の施行から5年が経過したことをふまえ、昨年2月から見直しに向けた議論が行われてきました。また、現在のガイドラインの策定後、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差に関する複数の最高裁判決が出されたこともあり、その内容を盛り込む形で、ガイドラインの内容の見直しが行われることとなりました。

[2]改正同一労働同一賃金ガイドラインのポイント
 今回改正された項目は以下の9つです。現行のガイドラインから記載が充実されたものと、項目として新規に追加されたものとがあります。

  • 賞与(記載の充実)
  • 退職手当(新規追加)
  • 無事故手当(新規追加)
  • 家族手当(新規追加)
  • 住宅手当(新規追加)
  • 福利厚生施設(記載の充実)
  • 病気休職(記載の充実)
  • 夏季冬季休暇(新規追加)
  • 褒賞(新規追加)

 これらの中から、新規に追加された退職手当、住宅手当、夏季冬季休暇について、ガイドラインに示されている内容をみてみましょう。

【退職手当】
 支給目的には労務の対価の後払い、功労報償等のさまざまな目的が含まれます。これらの目的が妥当するにもかかわらず、パートタイム・有期雇用労働者に対し、正社員との間の職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた内容を支給しない場合、不合理と認められる可能性があります。

【住宅手当】
 住宅手当が「転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給されるもの」である場合、正社員と同一の転居を伴う配置の変更があるパートタイム・有期雇用労働者には、正社員と同一の住宅手当を支給しなければならない。

 

【夏季冬季休暇】
 パートタイム・有期雇用労働者にも、正社員と同一の夏季冬季休暇を付与しなければならない。

 

[3]見直しに当たって留意すべき点
 過去の最高裁判決では、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間に待遇の相違があったとしても、正社員人材確保論から不合理ではないと認められたものがありましたが、改正ガイドラインでは、正社員人材確保論のみをもって、待遇差が不合理ではないと当然に認められるものではないという考えが示されました。待遇差が不合理と認められるか否かは、その待遇の性質・目的にも照らして判断されるものであるとしています。

 改正ガイドラインの内容をふまえて、まずは自社の現在の状況を点検しましょう。状況の整理・対応の検討に向けて、お困りごと等ありましたら、当事務所までご連絡ください。

 

■参考リンク
厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ

 

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6月9日 労災保険特別加入者の給付基礎日額の変更

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労働者災害補償保険(労災保険)は、労働者の業務中や通勤途上の災害等に対して保険給付を行うものであり、労働者ではない事業主や法人の役員等は、原則として被保険者とはならず、保険給付の対象にもなりません。ただし、中小企業の事業主等で、労働者でなくとも、業務の実態や災害の発生状況から見て、労働者に準じて保護することがふさわしいと認められる場合には、一定の手続きを経ることで、労災保険に任意で加入することができます。この仕組みを「労災保険の特別加入」といいます。以下では、特別加入における給付基礎日額の決定方法、変更方法および変更時の留意点をとり上げます。

 

[1]特別加入者の給付基礎日額の決定方法
 通常の労働者が業務中に発生した災害により、労災保険から休業にかかる給付を受け取る場合等においては、災害が発生したときの平均賃金をもとに給付される日額(給付基礎日額)を計算します。これに対し、特別加入者の給付基礎日額は、事前に16に分かれた給付基礎日額(3,500円~25,000円)から一つを選択し、申請を行い、労働局長の承認を受けたうえで決定されます。なお、一旦、決定された給付基礎日額を、年度の途中に変更することはできません。


※画像をクリニックすると拡大されます。

[2]特別加入者の給付基礎日額の変更方法
 特別加入者の給付基礎日額は、年度単位(4月から翌年3月)で変更することができ、変更のタイミングは2つあります。1つ目が事前申請といわれ、3月2日から3月31日までに申請をすることで翌年度の給付基礎日額を変更する方法です。そして、2つ目が労働保険の年度更新期間中である6月1日から7月10日までに行うことにより年度の初日に遡って変更することができます。この際、給付基礎日額の変更申請前に災害が発生している場合は、当年度の給付基礎日額変更は認められません。可能な限り、給付基礎日額の変更は、事前申請での対応としたいところです。

 

 給付基礎日額の変更によって、休業等に係る給付の額が変わるほか、負担する保険料の額も変更となります。すでに令和8年度の年度更新の期間に入っていることから、特別加入者のいる企業では、一度、給付基礎日額が適当な額になっているか確認しておくとよいでしょう。なお、特別加入をするときには、労働保険事務組合に労働保険の事務処理を委託している必要があります(海外派遣者の特別加入を除く)。

 

■参考リンク
厚生労働省「労災保険 特別加入制度のしおり(中小事業主用)

 

 

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6月2日 4月から努力義務となった治療と就業の両立支援

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改正労働施策総合推進法により、4月から従業員が治療を受けながら安心して働き続けられるよう支援する「治療と就業の両立支援」が企業の努力義務となりました。以下では、企業に求められている内容をとり上げます。

[1]治療と就業の両立支援が求められている背景
 高齢者の就労の増加等を背景に、何らかの疾病により通院しながら働く労働者の割合は年々上昇しています。このような中で、企業には、治療を受けながら安心して働き続けられるように支援するため、本人からの相談に応じ、適切に対応できる体制・環境を整備し、必要な就業上の調整や配慮を行う取組みが求められています。

[2]治療と就業の両立支援を行うための環境整備
 実際に、治療と就業の両立が必要な従業員が現れてから、制度等の検討を始めていては対応が遅くなるため、あらかじめ治療と就業の両立支援を行うための環境を整備しておくことが求められます。主なものとしては、相談窓口の明確化、社内の支援体制の整備と社内制度の整備が挙げられます。
 まず、相談窓口の明確化・社内の支援体制の整備については、従業員が安心して相談や支援の申出を行うことができるように、相談窓口を設置して従業員に知らせること、申出が行われた場合の情報の取扱い等を明確にしておくことが考えられます。
 次に、社内制度の整備については、短時間の治療を定期的に繰り返す、または就業時間に一定の制限が必要となることがあるため、以下のような制度を企業の実情に応じて導入することが望まれます。
[休暇制度の例]
 ・時間単位の年次有給休暇
 ・傷病休暇
 ・病気休暇

[勤務制度の例]
 ・時差出勤制度
 ・短時間勤務制度
 ・在宅勤務制度
 ・試し出勤制度

 

 厚生労働省のホームページには、治療と就業の両立支援について解説したリーフレット、企業と医療機関が情報のやりとりを行う際の参考として企業・医療機関連携マニュアルなどが掲載されています。治療と就業の両立支援について検討する際には、これらの情報も活用しましょう。

■参考リンク
厚生労働省「治療と仕事の両立について

 

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5月26日 7月より障害者の法定雇用率が2.7%に引上げへ

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障害者の雇用を促進するため、企業等には従業員に占める障害者の割合を法定雇用率以上にする義務があります。現在の民間企業の法定雇用率は2.5%ですが、これが7月より2.7%に引上げられます。そこで今回は、この法定雇用人数の計算方法や障害者数のカウントについて確認します。

 

[1]法定雇用人数の計算方法
 法定雇用人数は常時雇用する労働者の数で判断します。常時雇用する労働者とは、週所定労働時間が20時間以上の労働者であって、1年を超えて雇用される人(見込みを含む)をいいます。
 人数の計算方法は、週所定労働時間が30時間以上の労働者については1人、20時間以上30時間未満の労働者については1人を0.5人としてカウントします。例えば、正社員30人、パートタイマー(フルタイム)5人、パートタイマー(20時間以上30時間未満)が8人の場合、常時雇用する労働者の数は39人(30人+5人+8人×0.5)となります。これに新たな法定雇用率を乗じると、1.053となることから、障害者を最低1人は雇用することが義務となります。

[2]障害者数のカウント
 常時雇用する労働者の数に応じて、雇用が必要となる障害者の数が決まりますが、この障害者の数は、障害の種別と週所定労働時間数によってカウントの方法が異なります。具体的には、下表の通りです。
※図はクリックで拡大されます。

 2024年4月より、週所定労働時間が10時間以上20時間未満の重度身体障害者、重度知的障害者および精神障害者が、0.5人としてカウントできるようになっています。

 

[3]休職中のカウント
 法定雇用率の雇用がされているかを確認する際は、月ごとの所定労働時間と実労働時間を確認することになっています。
 対象となる期間に、雇用する障害者が、就業規則や雇用契約書等で休職制度に基づき休職している場合には、休職発令通知書等により客観的に確認できる場合に限り、実労働時間に含めてカウントできます。

 従業員数をもとに、必要となる障害者雇用の人数を確認しましょう。そして、障害者雇用の人数が不足している企業においては、法定雇用率の達成に向け、継続的に採用と定着の取り組みを進める必要があります。

 

■参考リンク
厚生労働省「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について

 

 

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5月19日 労働保険の年度更新における注意点

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労働保険の年度更新では、前年度の確定保険料と当年度の概算保険料を計算し、申告・納付する仕組みになっています。今年度も、6月1日から7月10日までの間に申告・納付が必要になることから、そのポイントを確認しておきましょう。

 

[1]申告書の送付
 労働保険料の計算にあたっては、例年、5月末から6月頭に送付される労働保険の申告書(※)に従い、申告・納付をします。
年度更新では、前年度に従業員へ支払った賃金総額をもとに確定保険料を算定するとともに、新年度分の概算保険料についても申告・納付を行う必要があります。

申告書が届いた際には、事業所名や労働保険番号に誤りがないかを確認し、賃金集計資料や給与データを早めに準備しておくことが重要です。特に、パート・アルバイトを含めた賃金の集計漏れや、対象期間の誤りには注意が必要となります。

また、近年は電子申請の利用も広がっており、一部の事業所では紙の申告書ではなく、電子申請用の案内書類が送付されるケースもあります。封筒の種類や送付物の内容が従来と異なる場合がありますので、見落としのないようご注意ください。

年度更新は毎年必要となる重要な手続きです。申告・納付期限間際は混雑も予想されるため、余裕をもった準備と対応をおすすめします。

※労働保険 概算・増加概算・確定保険料・石綿健康被害救済法一般拠出金申告書。

[2]保険料の変更
 確定保険料および概算保険料を計算する際には、保険料率の変更に留意する必要があります。今年度の保険料率を確認すると、
 [労災保険率]
 2024年4月1日より改定され、それ以降、変更なし。
 [一般拠出金率]
 2018年度から変更なし。
 [雇用保険料率]
 2026年4月1日より改定。
 以上のことから、特に雇用保険料を算出するときの保険料率を誤らないようにしましょう。

 

[3]口座振替の利用
 労働保険料は、事前に手続きをすることで、口座振替により納付することもできるようになっています。すでに2026年度全期・第1期の口座振替開始に係る手続きの期限は終了していますが、2026年度第2期の口座振替の申込は8月14日まで可能です。口座振替を利用することで、下表のように納付までの期間に猶予ができます。なお、労働保険事務組合に委託しているときには、労働保険事務組合の指定する期限に従う必要があります。

 

納期(2026年度) 第1期 第2期 第3期 第4期
口座振替納付日 9/7 11/16 2/15 3/31
口座振替を利用しない場合の納期限 7/10 11/2 2/1 3/31

 

 口座振替については、2025年から、インターネット専業銀行である「GMOあおぞらネット銀行」も口座振替の対象となりました。このように、徐々に利便性も向上しています。

■参考リンク
厚生労働省「労働保険年度更新に係るお知らせ

 

 

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5月12日 活用が広がるマイナンバーカード

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マイナンバーカードの保有状況は、2026年4月26日時点で82.1%となっており、社会のインフラとしての活用が進められる段階に入っています。以下では、拡大するマイナンバーカードの活用場面を見ていきます。

[1]マイナ保険証
 医療機関や薬局で保険診療を受ける際は、健康保険証の利用登録がされたマイナンバーカード(マイナ保険証)を利用するか、資格確認書を利用することになっています。また、マイナ保険証をスマートフォンで利用できるようになっており、2025年9月19日からは、機器の準備が整った医療機関・薬局から順次、この「スマホ保険証」が利用できるようになっています。
 このマイナ保険証を利用するメリットとしては、手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除されること、マイナポータルで確定申告時に医療費控除が簡単にできることなどがあります。

 

[2]マイナ免許証
 2025年3月24日より、マイナンバーカードを運転免許証として利用できるようになりました。以前は、マイナ免許証にしたとしても、運転免許証を携帯することが求められていましたが、今では運転免許証またはマイナ免許証のいずれかを携帯することが可能になりました。そのため、運転免許証の携帯方法として、免許証のみ、マイナ免許証のみ、免許証とマイナ免許証の両方、という3つの選択肢が設けられています。

 従業員に社有車の利用やマイカー通勤を許可する場面において、運転免許証のコピーを提出してもらうケースがありますが、マイナ免許証しか保有していないという状況が出てきます。マイナ免許証のみの場合に、「マイナ免許証読み取りアプリ」を用いて確認するといった社内の手続き方法を検討しておくことが求められます。

 マイナンバーカードを保有している場合、マイナポータル経由で、離職票を受け取ることができるサービスが2025年1月20日から開始されています。従業員から退職の申し出があった際、通常、離職票の発行を希望するか否かを確認しますが、この時に、マイナポータルから離職票を受け取ることができることを説明し、希望する場合は事前にマイナポータルを設定しておくように促すことも考えられます。

 

■参考リンク
総務省「マイナンバーカード交付状況について
マイナンバーカード総合サイト「マイナンバーカードでできること
厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)について
警察庁「マイナンバーカードと運転免許証の一体化・オンライン更新時講習

 

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5月7日 女性の健康支援に取り組む企業への新たな認定制度

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厚生労働省では、企業の取組みに対して様々な認定制度を設けています。例えば仕事と子育ての両立を支援する取組みに関するものとして「くるみん」が挙げられます。今回は、女性活躍推進に関する認定制度として設けられている「えるぼし」を取り上げます。

 

[1]「えるぼし」認定
 「えるぼし」とは、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定・届出を行った企業のうち、取組みの実施状況が優良である等の一定の要件を満たした場合に受けることができる認定です。
 その上位認定として「プラチナえるぼし認定」が設けられており、これは、えるぼし認定企業のうち、一般事業主行動計画の目標達成や女性の活躍推進に関する取組みの実施状況が特に優良である等の一定の要件を満たした場合に受けることができる認定です。

[2]2026年4月に創設された「えるぼしプラス」認定
 2026年4月より、女性活躍推進に関する取組みの実施状況が優良な企業が、職場における女性の健康支援に関する認定基準も満たす場合に、「えるぼし」や「プラチナえるぼし」に「プラス」認定がされることになりました。これは、2026年4月1日施行の女性活躍推進法の中で、女性の健康上の特性(以下、「女性特有の健康」という)に留意して行われるべき旨が明確化されたことが背景にあります。認定基準については、以下のすべてに該当することが必要です。

  1. 「女性特有の健康に配慮した休暇制度」、「女性特有の健康への配慮のために利用することができる半日単位・時間単位の年次有給休暇等の一定の制度」の設置
  2. 女性特有の健康に配慮する方針を示し、1.に掲げる制度の内容とともに従業員に周知させるための取組みの実施
  3. 女性特有の健康に配慮する研修その他の女性特有の健康に配慮する従業員の理解を促進するための取組みの実施
  4. 従業員からの女性特有の健康に配慮する業務を担当する者の選任。従業員からの女性特有の健康に関する相談に応じさせる措置と従業員への周知の措置

 取組みについては、男女の性差を踏まえ、特に職場における女性特有の健康にかかわる取組みが行われることが望ましいとされています。この際、健康に関してはプライバシー保護が特に求められることに留意しましょう。

 厚生労働省では、「働く女性の心とからだの応援サイト」を設けており、この中で企業の取組みが掲載されています。今後、企業で女性の健康支援への取組みを検討する際には、このような情報も活用していきましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)
厚生労働省「職場における女性の健康支援に取り組み新たな認定を目指しませんか?えるぼしプラス・プラチナえるぼしプラス
厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト 

 

 

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4月28日 36協定を遵守するための実務上の注意点

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「時間外労働・休日労働に関する協定」(以下、「36協定」という)を年度単位で締結されている企業が多くあるかと思います。毎年、36協定の締結・届出をしていても、その運用に問題があるケースが少なくありません。そこで、以下では36協定を遵守するための実務上の注意点を解説します。

[1]日常的なチェックポイント
 36協定で協定した内容を遵守するため、日常的に、以下の2点をチェックする必要があります。

  1. 「1日」「1ヶ月」「1年」のそれぞれの時間外労働が、36協定で定めた時間を超えないこと
  2. 法定休日労働の回数・時間が、36協定で定めた回数・時間を超えないこと

 1.については、「1日」「1ヶ月」「1年」のそれぞれの時間外労働の時間数を管理する必要があります。特に「1年」は、例えば9ヶ月目に1年の時間外労働の上限に達することで、それ以降の時間外労働が全くできない、といった事態にならないように、起算日からトータルで集計し、管理する必要があります。
 次に2.については、36協定で協定した内容で収まるようにする必要があります。例えば、法定休日労働の回数が2回とされているのであれば、その範囲に収まるような休日の確保をすることが必要です。

 

[2]特別条項を適用した場合のチェックポイント
 36協定に特別条項を付け、実際に適用する際には、以下の3点について注意が必要です。

  1. 36協定で協定した特別条項を適用する場合の手続きを確実に行うこと
  2. 特別条項を適用する回数が36協定で協定した回数を超えないこと
  3. 1ヶ月の時間外労働と法定休日労働の時間数の合計(以下、「合計時間数」という)が、単月で100時間未満、2~6ヶ月の平均をとって1ヶ月当たり80時間以下であること

 1.については、特別条項を適用するごとに、36協定で定めた手続きを行う必要があります。例えば、「過半数代表者に対する事前申し入れ」とした場合には、特別条項を適用するごとに申し入れる必要があります。
 2.については、例えば36協定で「6回」と定めた場合、従業員ごとに6回を超えないように管理することが求められます。なお、特別条項の回数は最大6回とされています。
 3.については、例えば合計時間数について1ヶ月90時間と締結した場合、まず、1ヶ月目は90時間以下とする必要があります。これに加え、1ヶ月目以降を起算とした2~6ヶ月の平均の時間数は、1ヶ月あたり80時間以下とする必要があります(絶対的上限規制)。そのため、1ヶ月目の合計時間数が90時間であった場合、2ヶ月目は70時間以下としなければなりません。この2~6ヶ月の平均は、36協定の有効期間にしばられることなく、前後の36協定の期間をまたいで適用されます。

 

 特別条項を適用した従業員に対して、会社は36協定で定めるいわゆる「健康福祉確保措置」を実施し、この実施状況に関する記録を36協定の有効期間中および有効期間の満了後3年間保存する必要があります。対象になったときは必ず実施するとともに、記録を残しておきましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説

 

 

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