7月28日 ハローワークを通じた障害者の新規求職申込件数が過去最高に

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

今月より、障害者の法定雇用率が2.7%(民間企業の場合)に引上げとなり、障害者雇用の重要性が再認識されているところです。そこで今回は、先日、厚生労働省より公表された2025年度の障害者の職業紹介状況の結果について確認しておきます。

[1]障害者の新規求職申込件数
 障害者のハローワークへの新規求職申込件数は278,136件(前年度268,107件)となっており、前年度に比べ3.7%増加し、過去最高となりました。これに対し、障害者の就職件数は115,178件(前年度115,609件)にとどまり、前年度に比べ0.4%減少しています。この減少の理由としては、就労継続支援A型事業所への就職件数が前年度に比べ減少したこと等の影響とされています。
 この新規求職申込件数のうち、精神障害者の新規求職申込件数は165,316 件となっており、10年前の2015年度の80,579件と比較すると、2倍を超えています。また、精神障害者の就職件数を見てみると66,580件で、前年度の65,518件より1.6%増加となり、過去最高となっています(下図参照)。※図はクリックで拡大されます。

 

[2]産業別・職業別の就職状況
 産業別に就職状況を見てみると、就職件数全体(115,178件)のうち「医療、福祉」が44,683件と全体の38.8%を占めており、「製造業」 13,375件、「サービス業(他に分類されないもの)」12,633件と続いています。
 また職業別に就職状況を見てみると、「運搬・清掃・包装等従事者」が33,991件と全体の29.5%を占めており、「事務従事者」29,874件、「サービス職業従事者」16,628件、「生産工程従事者」12,381件と続いています。障害種別の就職状況では、身体障害者および精神障害者については「事務従事者」、知的障害者については「運搬・清掃・包装等従事者」の割合がそれぞれの職業別の中で一番高くなっています。

 

 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構のホームページには「障害者雇用事例リファレンスサービス」があり、障害者雇用について創意工夫を行い積極的に取り組んでいる企業の事例などが紹介されています。業種や従業員規模などの条件で検索できるようになっているため、障害者雇用を進める際の参考になるでしょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「令和7年度 ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況などを公表します」
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構「障害者雇用事例リファレンスサービス」

 

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7月21日 2028年4月からすべての企業で義務化されるストレスチェック制度

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仕事上のストレスによるメンタルヘルス不調を起こさないためには、会社としてそのストレスを低減させることも大切ですが、従業員自身がストレスに気づき、対処することも重要です。このような背景もあり、2028年4月から、ストレスチェック制度の実施がすべての企業で義務化されることになりました。以下では、ストレスチェック制度とは何かと、ストレスチェックの実施手順を解説します。

 

[1]ストレスチェック制度とは
 ストレスチェック制度とは、従業員がストレスの状況についての検査(ストレスチェック)を受けることで、従業員自身にストレスへの気づきやセルフケアを促すとともに、検査結果を、集団ごとに集計・分析をすることを通じて、職場のストレス要因の改善につなげ、メンタルヘルス不調の未然防止を図る仕組みです。
 2015年12月から、従業員数50人以上の企業(事業場)に対し、実施が義務化されていましたが、2028年4月からは従業員数50人未満の企業(事業場)にも実施が義務化されます。

[2]ストレスチェックの実施手順
 ストレスチェックの実施手順を並べると次のようになります。

  1. 実施方法など社内ルールの策定
  2. 調査票の配布、記入
  3. ストレス状況の評価・医師の面接指導の要否の判定
  4. 本人に結果を通知
  5. 本人から面接指導の申出
  6. 医師による面接指導の実施
  7. 就業上の措置の要否・内容について医師から意見聴取
  8. 就業上の措置の実施
  9. 職場環境の改善

 このように多くの手順があり、2.については検査用紙を紙で配付するほか、パソコンやスマートフォン等を用いたオンラインでの受検の検討も必要なります。
 また、5.および6.は、3.で高ストレス者として判定された従業員について行うものであり、5.で本人からの申出があったときには、6.に係る実施日時の設定等が発生します。なお、ストレスチェックを受検する従業員の範囲は、正社員のほか、一定の範囲のパートタイマーや契約社員です。ただし、ストレスチェックを受検するか否かは、従業員に委ねられており、企業は受検を推奨することは問題ないものの、受検を強制することはできません。

 ストレスチェックは1年に1回以上の実施することが義務となります。このため、2028年4月に実施が義務化される企業は、2029年3月31日までの1年間で実施すればよいことになりますが、実施までに多くの手順があります。従業員にストレスへの気づきを促すといった本来の目的を達成するためにも、できれば早めに取り掛かりたいものです。

■参考リンク
厚生労働省「ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策」

 

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7月14日 36協定の特別条項の適用に関するよくある誤解

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法定労働時間(原則として1日8時間・1週40時間)を超えて従業員に労働させる場合は、「時間外労働・休日労働に関する協定」(以下、「36協定」という)を締結し、労働基準監督署に届け出る必要があります。その上で、協定した内容の遵守も求められます。その際、限度時間を超える時間外労働が見込まれることで、特別条項を設け適用する際には、以下の点を確認しなければなりません。

[1]36協定の特別条項を適用する際の注意点
 36協定に設けた特別条項を適用する際には、以下の3点について注意が必要です。

  1. 36協定で協定した特別条項を適用する場合の手続きを確実に行うこと
  2. 特別条項を適用する回数が36協定で協定した回数を超えないこと
  3. 1ヶ月の時間外労働と法定休日労働の時間数の合計(以下、「合計時間数」という)が、1ヶ月で100時間未満、2~6ヶ月の平均をとって1ヶ月当たり80時間以下であること

[2]よくある誤解
 [1]の注意点に関して、各々のよくある誤解を確認します。
 1.については、36協定で締結した特別条項を適用する場合の手続きを、例えば「過半数代表者に対する事前申し入れ」とした場合に、事前に申し入れた時点で、特別条項が適用されたことになると勘違いしていることがあります。これについては、実際に一般条項で定めた延長することができる時間数を超えて労働させた場合に、特別条項が適用されたことになります。そのため、事前に申し入れたものの、その後、時間外労働をせず、延長することができる時間数を超えなかったのであれば、特別条項は適用されなかったことになります。
 2.については、特別条項の回数は1年間で最大6回とされており、36協定で「6回」と定めているケースをよく見かけます。この回数については、事業所全体で特別条項が適用された回数ではなく、従業員ごとの回数です。そのため、従業員ごとに6回を超えないように管理することになります。
 3.については、36協定の有効期間である1年間において遵守することとの誤解があります。これは、36協定の有効期間に左右されることなく、前後の36協定の有効期間をまたいで適用されます。そのため、36協定の有効期間が2026年4月1日から2027年3月31日までで、例えば合計時間数を1ヶ月90時間と締結していたとすると、2027年3月の合計時間が90時間であった場合、2027年4月の合計時間は70時間以下とする必要があります。なお、これは36協定の時間数は遵守した上で、さらに遵守すべき内容になります。

 36協定に特別条項を設けている事業所においては、よく分からないまま運用されているケースもあるかと思います。36協定は従業員に法定労働時間を超えて労働させる際に、重要な内容であることから、正しく理解し、運用することが求められます。

 

■参考リンク
厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」

 

 

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7月7日 高校生を雇用する際の注意点

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今月下旬には夏休みに入り、高校生をアルバイトとして雇用する会社も増えてきます。そこで今回は、アルバイト等で高校生を雇用する際の注意点について解説しましょう。

 

[1]労働基準法における年齢区分
 労働基準法では、以下のように年齢による区分を設けています。
  児童:満15歳に達した日以後の最初の3月31日までの者
  年少者・未成年者:満18歳未満の者
 このうち「児童」については、原則として労働させてはならないとしています。そして、多くの高校生が該当する「年少者」についても、一定の規制が設けています。そのため、雇い入れにあたっては労働基準法における年少者(以下、「高校生」という)を雇用する際の遵守事項を理解しておく必要があります。

 

[2]雇い入れにあたっての具体的な注意点
 高校生をアルバイトとして雇用する際の注意点としては、以下の3点があります。

  1. 年齢確認をし、年齢を確認できる書面を備え付けること
  2. 労働時間・休日に関する規制を守ること
  3. 深夜業の制限があること

 具体的には、1について、高校生を雇い入れる際には、会社と本人との間で雇用契約を締結し、併せて親権者等の同意を得ておく必要があります。また、年齢を確認できる公的な書面(住民票記載事項証明書等)を事業場に備え付けることが義務となっています。
 2については、1日8時間、1週40時間の法定労働時間を超えて、高校生に勤務させることはできず、また、変形労働時間制を適用することも認められていません。なお、満15歳以上で満18歳に満たない者については、例外として以下の勤務を行うことが可能です。

  • 1週間の労働時間が40時間以内であり、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮すれば、同一週内の日について労働時間を10時間まで延長可能
  • 1日8時間、1週間48時間以内であれば、1ヶ月または1年単位の変形労働時間制を適用可能

 また、残業については満18歳以上の労働者の場合、36協定を締結し、労働基準監督署に届け出ることにより、法定労働時間を超えて時間外労働や休日労働をさせることができますが、高校生の場合、原則としてこれらが禁止されています。
  3については、原則として、高校生を深夜(午後10時から午前5時まで)に労働させることが禁止されています。これは、深夜の労働について高校生と合意した場合であっても働かせることはできません。ただし、交替制で勤務する満16歳以上の男性等、一部に例外が設けられています。


※図をクリニックすると拡大されます。

 

 アルバイトの採用や労務管理については、本社ではなく営業所や店舗等が主体となって行っているケースが見られます。特に高校生をアルバイトとして雇用する場合には、注意すべきことがあるため、改めて営業所や店舗等の責任者に対して、今回とり上げた内容を理解してもらうようにしましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「高校生等を使用する事業主の皆さんへ ~年少者にも労働基準法等が適用されます!~」

 

 

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6月30日 今夏も重要となる熱中症予防対策

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これから本格的な夏を迎え、職場においても熱中症予防対策が求められます。先日、厚生労働省より、2025年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」が公表されたことから、今回はこの内容と、職場における熱中症防止のためのガイドライン(以下、「ガイドライン」という)について取り上げます。

 

[1]2025年の熱中症による死傷災害の発生状況
 2025年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」によると、2025年における職場での熱中症による死傷者(死亡・休業4日以上)は1,803人で、前年より546人増え、統計開始以来最多となりました。過去10年間の推移は下図のようになります。その一方で、熱中症による死亡者数は19人で、前年より12人減少しています。
※図はクリックで拡大されます。

 

[2]職場における熱中症防止のためのガイドライン
 今年3月に新たに定められたガイドラインでは、熱中症予防対策のポイントとして以下の4点が挙げられています。

  1. 体制整備、必要な設備の整備を行うこと
  2. 熱中症リスクを適切に把握すること
  3. リスクに応じた対策を検討すること
  4. 教育研修を行うこと

 この中で、1については、体調不良時の報告体制、重篤化防止措置の手順を整備し、周知することが該当しますが、これは、2025年6月に施行された改正労働安全衛生規則において、企業に義務化されていることもあり、確実に実施する必要があります。

 厚生労働省では、特設サイトの中で熱中症予防対策に役立つ資料を公開しており、例えばそのひとつとして、「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」があります。このような資料も活用しながら、熱中症の予防に取り組みましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「令和7年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します」
厚生労働省「職場における熱中症防止のためのガイドライン」
厚生労働省「学ぼう!備えよう!職場の仲間を守ろう!職場における熱中症予防情報」

 

 

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6月23日 10月1日から追加が必要な労働条件の明示項目

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

従業員を雇入れた際に労働条件の明示を行う義務がありますが、従業員のうち、パートタイマーや契約社員を雇入れた際の労働条件の明示項目が10月1日より追加されます。以下では、その内容と合わせて確認しておきたい漏れがちな明示項目を確認します。

 

[1]改正の背景
 パートタイマーや契約社員など(以下、「パート等」という)、正社員よりも1週間の所定労働時間が短い労働者や期間の定めがある労働者にはパートタイム・有期雇用労働法(以下、「パート・有期法」という)が適用されています。このパート・有期法の第14条第2項で、会社はパート等から求めがあったとき、正社員との間の待遇の相違の内容と待遇を決定するに当たって考慮した事項を説明しなければならないと定められています。
 今回、パート等にこの「説明を求めることができること」をより知らせるという目的から、労働条件の明示項目として追加されることとなりました。

[2]10月1日から追加となる項目
 改正の背景を踏まえ、パート等を雇入れた際、労働条件通知書等の項目として、新たに「待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨」の明示を追加する必要があります。
 厚生労働省が提供するモデル労働条件通知書では、次のような記載例が示されています。

 

次の窓口に対して通常の労働者との間の待遇の相違(内容・理由)等について説明を求めることができる。
部署名
担当者氏名      (連絡先     )

 記載例の「通常の労働者」については、自社における呼称(「正社員」等)に置き換えて記載することも可能とされています。

 

[3]漏れがちな記載項目
 現行においても、パート等を雇入れた際の労働条件の明示項目については、通常の従業員を雇入れた際の労働条件の明示事項に、以下の4つの項目を追加する必要があります。

  1. 昇給の有無
  2. 退職手当の有無
  3. 賞与の有無
  4. パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口

 この中で、特に4のパートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口の記載が漏れているケースが多く見られます。これは、パート等の雇用管理の改善や苦情等に関する相談に応じる窓口です。

 正社員が定年退職後、例えば「嘱託社員」というような名称で有期契約として雇用されているケースがありますが、この嘱託社員もパート・有期法の適用の対象者です。そのため、嘱託社員に労働条件を明示する際には、上記の漏れがちな項目として挙げた4つの項目と10月1日から追加となる項目についても記載が必要です。ひな形をチェックして、不備があれば修正しておきましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります(令和8年10月1日施行)」

 

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6月16日 10月1日から適用となる改正同一労働同一賃金ガイドラインのポイント

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

同一労働同一賃金ガイドライン(以下、「ガイドライン」という)が改正され、10月1日から適用となります。そのため、この改正ガイドラインの適用に向けて、自社の取扱いで問題があるような場合は10月1日までに対応が求められます。以下では、今回の改正の経緯、改正内容のポイントを確認します。

 

[1]ガイドラインが改正された経緯
 同一労働同一賃金の施行から5年が経過したことをふまえ、昨年2月から見直しに向けた議論が行われてきました。また、現在のガイドラインの策定後、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差に関する複数の最高裁判決が出されたこともあり、その内容を盛り込む形で、ガイドラインの内容の見直しが行われることとなりました。

[2]改正同一労働同一賃金ガイドラインのポイント
 今回改正された項目は以下の9つです。現行のガイドラインから記載が充実されたものと、項目として新規に追加されたものとがあります。

  • 賞与(記載の充実)
  • 退職手当(新規追加)
  • 無事故手当(新規追加)
  • 家族手当(新規追加)
  • 住宅手当(新規追加)
  • 福利厚生施設(記載の充実)
  • 病気休職(記載の充実)
  • 夏季冬季休暇(新規追加)
  • 褒賞(新規追加)

 これらの中から、新規に追加された退職手当、住宅手当、夏季冬季休暇について、ガイドラインに示されている内容をみてみましょう。

【退職手当】
 支給目的には労務の対価の後払い、功労報償等のさまざまな目的が含まれます。これらの目的が妥当するにもかかわらず、パートタイム・有期雇用労働者に対し、正社員との間の職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた内容を支給しない場合、不合理と認められる可能性があります。

【住宅手当】
 住宅手当が「転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給されるもの」である場合、正社員と同一の転居を伴う配置の変更があるパートタイム・有期雇用労働者には、正社員と同一の住宅手当を支給しなければならない。

 

【夏季冬季休暇】
 パートタイム・有期雇用労働者にも、正社員と同一の夏季冬季休暇を付与しなければならない。

 

[3]見直しに当たって留意すべき点
 過去の最高裁判決では、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間に待遇の相違があったとしても、正社員人材確保論から不合理ではないと認められたものがありましたが、改正ガイドラインでは、正社員人材確保論のみをもって、待遇差が不合理ではないと当然に認められるものではないという考えが示されました。待遇差が不合理と認められるか否かは、その待遇の性質・目的にも照らして判断されるものであるとしています。

 改正ガイドラインの内容をふまえて、まずは自社の現在の状況を点検しましょう。状況の整理・対応の検討に向けて、お困りごと等ありましたら、当事務所までご連絡ください。

 

■参考リンク
厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ」

 

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6月9日 労災保険特別加入者の給付基礎日額の変更

こんにちは、福岡支援助成金センター(社会保険労務士法人サムライズ)です。

労働者災害補償保険(労災保険)は、労働者の業務中や通勤途上の災害等に対して保険給付を行うものであり、労働者ではない事業主や法人の役員等は、原則として被保険者とはならず、保険給付の対象にもなりません。ただし、中小企業の事業主等で、労働者でなくとも、業務の実態や災害の発生状況から見て、労働者に準じて保護することがふさわしいと認められる場合には、一定の手続きを経ることで、労災保険に任意で加入することができます。この仕組みを「労災保険の特別加入」といいます。以下では、特別加入における給付基礎日額の決定方法、変更方法および変更時の留意点をとり上げます。

 

[1]特別加入者の給付基礎日額の決定方法
 通常の労働者が業務中に発生した災害により、労災保険から休業にかかる給付を受け取る場合等においては、災害が発生したときの平均賃金をもとに給付される日額(給付基礎日額)を計算します。これに対し、特別加入者の給付基礎日額は、事前に16に分かれた給付基礎日額(3,500円~25,000円)から一つを選択し、申請を行い、労働局長の承認を受けたうえで決定されます。なお、一旦、決定された給付基礎日額を、年度の途中に変更することはできません。


※画像をクリニックすると拡大されます。

[2]特別加入者の給付基礎日額の変更方法
 特別加入者の給付基礎日額は、年度単位(4月から翌年3月)で変更することができ、変更のタイミングは2つあります。1つ目が事前申請といわれ、3月2日から3月31日までに申請をすることで翌年度の給付基礎日額を変更する方法です。そして、2つ目が労働保険の年度更新期間中である6月1日から7月10日までに行うことにより年度の初日に遡って変更することができます。この際、給付基礎日額の変更申請前に災害が発生している場合は、当年度の給付基礎日額変更は認められません。可能な限り、給付基礎日額の変更は、事前申請での対応としたいところです。

 

 給付基礎日額の変更によって、休業等に係る給付の額が変わるほか、負担する保険料の額も変更となります。すでに令和8年度の年度更新の期間に入っていることから、特別加入者のいる企業では、一度、給付基礎日額が適当な額になっているか確認しておくとよいでしょう。なお、特別加入をするときには、労働保険事務組合に労働保険の事務処理を委託している必要があります(海外派遣者の特別加入を除く)。

 

■参考リンク
厚生労働省「労災保険 特別加入制度のしおり(中小事業主用)」

 

 

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6月2日 4月から努力義務となった治療と就業の両立支援

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改正労働施策総合推進法により、4月から従業員が治療を受けながら安心して働き続けられるよう支援する「治療と就業の両立支援」が企業の努力義務となりました。以下では、企業に求められている内容をとり上げます。

[1]治療と就業の両立支援が求められている背景
 高齢者の就労の増加等を背景に、何らかの疾病により通院しながら働く労働者の割合は年々上昇しています。このような中で、企業には、治療を受けながら安心して働き続けられるように支援するため、本人からの相談に応じ、適切に対応できる体制・環境を整備し、必要な就業上の調整や配慮を行う取組みが求められています。

[2]治療と就業の両立支援を行うための環境整備
 実際に、治療と就業の両立が必要な従業員が現れてから、制度等の検討を始めていては対応が遅くなるため、あらかじめ治療と就業の両立支援を行うための環境を整備しておくことが求められます。主なものとしては、相談窓口の明確化、社内の支援体制の整備と社内制度の整備が挙げられます。
 まず、相談窓口の明確化・社内の支援体制の整備については、従業員が安心して相談や支援の申出を行うことができるように、相談窓口を設置して従業員に知らせること、申出が行われた場合の情報の取扱い等を明確にしておくことが考えられます。
 次に、社内制度の整備については、短時間の治療を定期的に繰り返す、または就業時間に一定の制限が必要となることがあるため、以下のような制度を企業の実情に応じて導入することが望まれます。
[休暇制度の例]
 ・時間単位の年次有給休暇
 ・傷病休暇
 ・病気休暇

[勤務制度の例]
 ・時差出勤制度
 ・短時間勤務制度
 ・在宅勤務制度
 ・試し出勤制度

 

 厚生労働省のホームページには、治療と就業の両立支援について解説したリーフレット、企業と医療機関が情報のやりとりを行う際の参考として企業・医療機関連携マニュアルなどが掲載されています。治療と就業の両立支援について検討する際には、これらの情報も活用しましょう。

■参考リンク
厚生労働省「治療と仕事の両立について」

 

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5月26日 7月より障害者の法定雇用率が2.7%に引上げへ

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障害者の雇用を促進するため、企業等には従業員に占める障害者の割合を法定雇用率以上にする義務があります。現在の民間企業の法定雇用率は2.5%ですが、これが7月より2.7%に引上げられます。そこで今回は、この法定雇用人数の計算方法や障害者数のカウントについて確認します。

 

[1]法定雇用人数の計算方法
 法定雇用人数は常時雇用する労働者の数で判断します。常時雇用する労働者とは、週所定労働時間が20時間以上の労働者であって、1年を超えて雇用される人(見込みを含む)をいいます。
 人数の計算方法は、週所定労働時間が30時間以上の労働者については1人、20時間以上30時間未満の労働者については1人を0.5人としてカウントします。例えば、正社員30人、パートタイマー(フルタイム)5人、パートタイマー(20時間以上30時間未満)が8人の場合、常時雇用する労働者の数は39人(30人+5人+8人×0.5)となります。これに新たな法定雇用率を乗じると、1.053となることから、障害者を最低1人は雇用することが義務となります。

[2]障害者数のカウント
 常時雇用する労働者の数に応じて、雇用が必要となる障害者の数が決まりますが、この障害者の数は、障害の種別と週所定労働時間数によってカウントの方法が異なります。具体的には、下表の通りです。
※図はクリックで拡大されます。

 2024年4月より、週所定労働時間が10時間以上20時間未満の重度身体障害者、重度知的障害者および精神障害者が、0.5人としてカウントできるようになっています。

 

[3]休職中のカウント
 法定雇用率の雇用がされているかを確認する際は、月ごとの所定労働時間と実労働時間を確認することになっています。
 対象となる期間に、雇用する障害者が、就業規則や雇用契約書等で休職制度に基づき休職している場合には、休職発令通知書等により客観的に確認できる場合に限り、実労働時間に含めてカウントできます。

 従業員数をもとに、必要となる障害者雇用の人数を確認しましょう。そして、障害者雇用の人数が不足している企業においては、法定雇用率の達成に向け、継続的に採用と定着の取り組みを進める必要があります。

 

■参考リンク
厚生労働省「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」

 

 

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